第74回を迎える乙女峠まつりの開会式典がカトリック教会津和野教会にて行われ、ご来場の皆さまに歓迎のあいさつをしてまいりました。
本年も全国各地から多くの皆さまにお越し頂き感謝しております。
津和野町は一昨年に広島県廿日市市及び吉賀町と津和野街道交流に関する連携協定を結びました。
当街道は全長約77キロ、江戸時代に津和野藩が参勤交代を行うために利用していた道ですが、今でも一部が石畳のまま残り長い歴史の名残をとどめており、この誇るべき古道を後世に伝え、地域振興にも役立てる目的にて協定の締結を行ったところであります。
そして当街道は、幕府による大規模なキリスト教弾圧の歴史とも深い関りをもっております。
捕らえられた信徒は長崎から船で廿日市の津和野藩御船屋敷へ、その後当街道を歩かされ津和野の地に入り、乙女峠での厳しい拷問により、多くの殉教者が出たと伝えられています。
このような歴史的背景から、犠牲となった殉教者を偲び毎年多くの信者の方々が乙女峠まつりにお越し頂いておりますが、津和野街道にも、今も多くの信者の皆さまが毎年巡礼に訪れ、歩いておられるとお聞きしております。
乙女峠まつりや津和野街道へ敬虔な信仰心のもと巡礼でお越し頂いている信者の皆さまのお気持ちを大切に受けとめ、歴史を敬い、津和野町ならではの歴史文化のまちづくりを進めて行かなければならないと思っております。
先月にフランシスコロ教皇がお亡くなりになりました。
サンピエトロ広場で行われた葬儀では平和の大切さを常に説かれてこられた教皇の「壁をつくらず、橋を架けよう」という言葉が紹介されたことをメディアで知り、現在の世界情勢を思い浮かべながら心が震えました。
フランシスコ教皇の安らなか眠りをお祈りするとともに、世界の皆さまと平和を願いたいと思います。