本日は昨日に引き続き、11月3日に開催した津和野町表彰式において受賞された皆さまのうち、3つの団体について紹介させて頂きます。
日原郷土史研究会は、平成10年に設立され、現在に至るまでの26年間の長きにわたり活動を続けてこられました。
当会は、日原歴史民俗資料館の管理運営、地元小中学校への出前授業等により次世代を担う子どもたちへの地元文化の継承に尽力されています。
また、令和4年に開催された「にちはら歴史講演会&歴史ウォーキング」では講演会の講師として、様々な世代の方への啓発を行うなど、文化振興に取り組んでおられます。
さらには、登録有形文化財である下森酒造場、藤井家住宅、津和野百景図~左鐙の香魚などの清掃活動を行い、本町の文化財保護にも尽力されている功績は誠に顕著であります。
柳自治会は、昭和59年7月4日に旧日原町の文化財に指定されて以来40年間の長きにわたり、津和野藩藩邸から鉄砲町、寺田、千原、岩瀬戸、鬼ヶ峠経由の山陰道・徳城往還において草刈りなどの環境整備に尽力されております。
これは徳丈の峠として津和野百景図にも描かれており、柳自治会として津和野町の文化財を守る環境整備に現在もなお取り組まれている姿は他の模範となるものでありその功績は誠に顕著であります。
小直自治会は、長きにわたり瀧元地域の環境整備に尽力されております。
なかでも津和野百景図~小直の雄瀧・雌瀧の通路において、石畳みの整備を行い、地元日原小学校の児童はじめ多くの見学者に大変喜ばれています。
小直自治会の地道な環境整備への取り組みは津和野町の文化財保護と観光振興において重要な役割を果たしており、その功績は顕著であります。
以上、昨日に続き、令和6年度の表彰者をそのご功績とともに紹介してまいりましたが、いずれも本町に対する貢献は多大であり、その尊いご活動に対し、町民を代表し改めてここにお礼を申し上げます。
本町におきましては、長年にわたり過疎高齢化の波にさらされながらも、住民が生き生きと暮らしやすい町を目指した取り組みを進めてまいりました。
これもひとえに、この度授賞された方々をはじめ、この町を愛し地域をより良くして行こうとする尊いお気持ちをもった町民の皆さま方のご努力とご協力のお蔭と感謝しております。
本年、高津川が国土交通省発表の水質ランキングで日本一の栄誉に輝きました。
これは流域に暮らす私たちの自然を愛し、自然と共生したこれまでの営みが清く正しかったことの表れであると受けとめております。
また、豊かな自然とともに、本町は豊富な歴史文化財を有しており、伝統を重んじ有形、無形の財産を大切にしてきた町民の意識は誇り高きものと認めております。
このような尊い人間性に支えられて構築されてきた本町の社会は、文明の発展の中で一見遅れをとっているように錯覚してしまうかもしれまんが、我が国、そして世界全体が東京一極集中の弊害の顕在化や人権を無視した戦争・テロ等の発生、年々深刻化する地球環境問題など、混迷を深め始めている中で、これからの時代に必要なものとして、その価値が光り輝いてくると信じております。
人口減少をはじめ、諸課題は山積しておりますが、深く高い郷土愛とともに誇りある自然や文化と共生し、本町の心豊かな社会を将来に渡して行こうと意欲をもった素晴らしい方々がまだまだ多くおられます。
そうした皆さまの力が存分に発揮頂ける環境を整え、津和野町がより良い町となるよう、行政運営を進めてまいりたいと思っております。