全史協中国地区協議会大会が雲南市で開催され、副会長の立場にて出席してまいりました。
史跡等の文化財を有する全国の市町村で構成する全国史跡整備市町村協議会の中国地区を単位に組織しており、年一回、中国5県の市町村を持ち回りで開催地とし、大会を実施しております。
総会では、令和5年の事業報告と決算及び令和6年度の事業計画と予算等について審議し、承認されております。
主な事業としては、当大会に合わせて参加自治体の職員間の情報交換や研修会の実施、国等に対する要望活動を行っており、令和6年度も11月の全史協臨時大会において、各県ごとに県選出国会議員等に予算要望を行う予定としております。
総会後の研修会では、「重要な埋蔵文化財包蔵地の新たな保護の仕組み~史跡相当の埋蔵文化財について」と題しての長直信文化庁文化財調査官によるお話、「『出雲国風土記』所蔵の大原郡家と群垣遺跡~その意義と活用をめぐって」と題しての大橋泰夫島根大学教授によるお話をそれぞれ拝聴しました。
講演は、雲南市民をはじめとする一般の方にも開放されており、中国5県の参加首長及び文化財担当職員と一緒に貴重なお話を聞き、文化財に対する意識と知識を一層高めることができたと感謝しております。
翌日のエクスカーションでは、雲南市吉田村にある菅谷たたら山内と鉄の歴史博物館、田部家土蔵群・邸宅などを見学させて頂きました。
我が国の産業の発展に重要な役割を果たしたたたら製鉄の歴史と国重要有形民俗文化財に指定されている菅谷たたら山内の佇まい、普段は拝見することができない田部家の邸宅と土蔵群は素晴らしいものであり、深く感動いたしました。
そして、田部家と関係者の皆さまが、長い歴史において培われた文化を誇りとし、それを今後の地域の発展に活用していこうと努力されている情熱をうかがい知ることができ、大切な気づきを頂いたことにも感謝しております。