とても見えにくいですが、クモの巣をクローズアップしたいと思って撮った一枚です。
先日、「新緑と煎茶を愉しむ会」が開催された旧堀氏庭園で撮影しました。
発見した時には、とっさに払い除けてしまいそうになりましたが、すんでのところで思い止まりました。
古い佇まいの庭園の古木に張ったクモの巣の光景が文化的な景観として風情を感じたからです。
クモの巣を見て、すごく嫌悪感を持つ方、家の中にあると嫌だけども外で少し離れて見る分には問題のない方など、人それぞれかと思います。
その後も、駆除してその場を去るべきどうか、しばし迷いましたが、結局のところは情感豊かなものとして残して帰りました。
駆除すべきか、そのままにしておくか、TPOで違うと思いますし、正解はないとも思います。
思いを巡らせれば、少々苦手なカエルでも、メダカの入った水鉢の端にじっと佇んでいる姿を発見すると心が和みます。
見た目も歩き方も不気味なダンゴムシも、時に身を守るために丸くなった姿が家族との会話を楽しませてくれたりします。
豊富な文化財を有する我が町でありますが、物事の捉え方によってその楽しみ方が幾重にも広がります。
ふとした日常の中での出来事を受け入れ、思考し、楽しむことの大切さを実感したひと時であり、とても良い気分転換になりました。
ただ、古い佇まいの我が家ながら、そこを歩くムカデを発見した時の嫌悪感と恐怖感はどんな時も変わりません。