本館は、日夜変貌をとげている国内外のさまざまな出来事を、写真を通じて身近に紹介する場として設置されました。
 その主旨にそって、写真は、一瞬の出来事から忘れてはならない歴史の痕跡までを忠実に記録している報道写真という分野を、本町出身で、報道写真家として第一線で活躍されている桑原史成氏の写真を中心に展示しています。
 私たちの記憶の奥に埋没している歴史の一コマーコマを、来館者の皆さまが、展示写真からその記憶に再現していただけたら幸いです。

桑原 史成
くわばら しせい
 
 
桑原史成写真展 第2期

映画『嵐が丘』
製作の現場

2024.7.19~2024.10.16
※休館日:木曜



                                    ©桑原史成1987
 桑原史成写真美術館の今回の展示は映画「嵐が丘」を展示します。
 
このたびの展示は、英国の小説家エミリー・ブロンテ(1818-1848)の原作『嵐が丘』を、吉田喜重監督が日本の室町時代に設定して映画化したものです。
 日本映画『嵐が丘』が公開されたのは1988年で、僕がが映画の宣伝、広報を担当するスチール写真の部門で、撮影した写真群です。
 ここで映画『嵐が丘』のストーリーは省略しますが、中世の室町時代の武家社会での男と女の壮絶な葛藤が描かれています。
 展示の写真は、主役の松田優作、また相手役の田中祐子、脇役では三国連太郎、石田えり、名高達郎、萩原流石などが出演しています。
 僕は映画の宣伝用スチール写真の他に、スタジオやロケーションで役者と制作スタッフ達の“仕事の現場”を撮影・記録しました。

                                  報道写真家 桑原 史成
SHISEI KUWABARA MUSEUM OF PHOTOGRAPHY