津和野町の医療を守り支援する会が結成10周年を迎えられ、記念行事にお招きを頂いて出席をしてまいりました。
当会は、医師不足をはじめ津和野町の医療環境が厳しい中、町民が安心して暮らすことのできる医療を守るため、病院や自治体任せにすることなく、住民自らも出来ることを協力して行うことの目的にて、平成25年に町民有志により結成されました。
この10年間の歩みにおいては、本町に医師がおり医療機関が存在することに感謝することを基本として、医療研修会の開催や広報誌「津和野町の医療を守ろう」を発行されるほか、医学生及び看護学生との交流会へも参加されるなど、尊い活動を行っておられます。
本町の医療は、島根県や島根大学医学部、益田日赤をはじめとする県内及び山口県の医療機関から医師派遣を頂くなど、多大なるご支援を頂くことによって維持されてまいりました。本当に有難いことと感謝しております。
一方で、島根県全体としても医師不足の中では、医師派遣にもおのずと限界があります。
そうした状況においては、医療を存続するということを最優先に考えるべきであり、例えば本町に残すべき診療科と益田圏域の医療機関等と連携して機能を集約する診療科を選択するなど、改革が不可欠でありました。
町民の皆さまからは、本町にて様々な診療科が提供され、いつでも受診できる医療環境が整っていることを理想とし求められます。
こうした観点から医療の存続という現実とのギャップを埋める、つまり、医療を取り巻く状況を町民の皆さまに知り、理解して頂く活動が大切であったともいえます。
この重要な役割の一翼を担って頂いたのが津和野町の医療を守り支援する会であり、大中八臣会長が当日のごあいさつにおいてもお話されておりましたが、「医療の現状を学び、維持されていることへの感謝の気持ちを表しながら、医療を守るために協力し、その活動の輪を広げる取り組み」に、心から敬意を表し、感謝を申し上げるしだいであります。
記念行事としては、3人の方よりご講演がありました。
本町への医師派遣等にて多大なるご支援を頂いてまいりました島根県健康福祉部地域医療対策監木村清志先生、激動の医療環境の中で手腕を発揮し医療の継続にご尽力された中島巖前町長、益田日赤の医院長時代より本町の医療にご支援を頂き、現在津和野共存病院の院長としてご貢献頂いている木谷光博先生です。
これまでの本町の医療が維持されてきた歴史において、それぞれのお立場にてご支援、ご尽力頂いたお話はとても心に響くものであり、改めて深く感謝するとともに、今後も町民の皆さまの理解を頂きながら、医療が維持されて行くよう努力してまいりたいと思います。