昨年1116日に沖縄の知事選挙が行われた。いま、問題の辺野古新基地の建設に”民意”とされる「ノー(反対)」を前面に押し立てて当選したのは無所属の翁長雄志氏(64)である。
 日本政府の国策に添って普天間飛行場の辺野古移設に同意してきた仲井眞弘多知事は、約10万票差で涙を呑む結果に終わった。
 沖縄の人たちは、自分たちのことを「ウチナー」(琉球の意)といい、それ以外の日本人を一括して「ヤマトンチュー」という。今から580年余前の1429年(室町時代)から1879(明治12)年まで、沖縄は「琉球国」であった。しかし、1879(明治12)年に琉球処分といわれる日本国(大和)の政策で沖縄県として日本の一部に編入されたのである。
 それから66年後の、日本による真珠湾奇襲攻撃(1941年)の開戦から36ヶ月後に、琉球諸島は米軍に占領された。そして本土(日本)に復帰したのは、1972(昭和47)年515日で、日本の敗戦(1945年)から27年が経っていた。米軍の基地は現在も継続して使用され、今年は70年の節目をむかえる。沖縄が「基地の島」といわれる由縁である。
 知事選の際中で「沖縄独立」のプラカードを目撃した。かつては薩摩藩、その後は日本に翻弄された歴史で、沖縄の人には屈折感がないとは言えない。いにしえの琉球王国への回帰のような郷愁にも似た思いを秘めた人が多いことは間違いない。

                                            報道写真家 桑原史成

 本館は、日夜変貌をとげている国内外のさまざまな出来事を、写真を通じて身近に紹介する場として設置されました。
 その主旨にそって、写真は、一瞬の出来事から忘れてはならない歴史の痕跡までを忠実に記録している報道写真という分野を、本町出身で、報道写真家として第一線で活躍されている桑原史成氏の写真を中心に展示しています。
 私たちの記憶の奥に埋没している歴史の一コマーコマを、来館者の皆さまが、展示写真からその記憶に再現していただけたら幸いです。
桑原 史成写真
桑原史成
くわぱらしせい
        

 
 第1期展「沖縄−琉球と大和の狭間で」
H27.3.20〜H27.6.17

SHISEI KUWABARA MUSEUM OF PHOTOGRAPHY