平成20年度展示スケジュール
年間テーマ「安野光雅のデザイン・絵本・風景画」

冬期展 平成20年12月12日(金)〜平成21年3月11日(水)


開館時間:1月1日〜3日(10:00から15:00)
       1月4日から通常 9:00〜17:00(最終入館16:45)

入館料:
大人800円(650円)中高生400円(250円)小学生250円(100円)
           ( )内は20名様以上の団体料金
   
 ・第1展示室(9/12〜3/11)
  展示ブース1 「安野光雅のデザイン 〜井上ひさしさんの『本』と『芝居のポスター』〜」
  展示ブース2 絵本の世界「天動説の絵本」

 ・第2展示室(12/12〜3/11)  
   「ヨーロッパの旅U〜オランダの花〜」



第1展示室
安野光雅のデザイン〜井上ひさしさんの『本』と『芝居のポスター』〜
こまつ座公演「長屋の仇討」ポスター
(途中でタイトルが「イヌの仇討」に変更され「幻の芝居のポスター」になった)

こまつ座公演「イヌの仇討」ポスター

こまつ座公演「頭痛肩こり樋口一葉」ポスター

「本の枕草紙」

「わが人生の時刻表」原画

 安野は多くの本の装丁やポスターなどを手がけています。なかでも、小説家・劇作家として活躍する井上ひさしさんの著書の装丁を60冊以上てがけ、また、井上さんが主宰するこまつ座の上演告知ポスターのデザインも担当しています。
 ポスターは芝居の内容を伝え、見る人を惹きつける重要な役割を持っています。安野は井上さんから構想を聞き、想像をめぐらせながら、ポスターを制作します。なかには「長屋の仇討」ポスターのように、途中で構想が変わって芝居が上演されず、「幻の芝居のポスター」となったものもあります。
 今回は原画とポスターを並べて展示し、上演期間や出演者名の配置など細かい部分にまで考え抜かれた安野のデザインの妙を感じていただければと思います。
 また、井上さんの著書の装丁原画も合わせて展示いたします。ポスターと同様に作品の内容を伝えつつ画中にちりばめられた安野の遊び心とユーモアを楽しんで下さい。

天動説の絵本

 「天動説の絵本」は、まだ天が動いていたと信じられていた時のおはなしです。天が動くと信じられた時代に、「地球は丸く、天ではなく地球の方が回っている」と唱えることは、裁判にかけられたり、火あぶりにされるなど命がけの事でした。
 安野はこの絵本の中で、天動説を信じていた人びとが間違っていたことを理由に古い時代を否定や批判をすることがあってはいけない、「天動説」の時代は「地動説」という考えが生み出されるために必要な時代だったのだと「解説あとがき」で述べています。
 今、21世紀に生きる私達はすでに地球が丸く、自転しているということを当たり前のように知っています。
 この絵本には「地球儀というものを見、地球が丸いことを前もって知ってしまった子どもたちに、いま一度地動説の驚きと悲しみを感じてもらいたい」という安野の願いが込められています。

第2展示室
ヨーロッパの旅U 〜オランダの花〜
コンセルトヘボウ
ハーグ 美術館の近く

 安野は36歳の頃、初めて海外旅行に出かけ、デンマーク、オランダ、チェコ、スイス、フランス、イギリス、イタリア、ギリシャ、エジプト、トルコ、インドなど2ヶ月をかけて巡ったと言います。それ以来、多くの国を旅し、オランダも幾度も訪れています。
 冬期展では画文集『オランダの花』を展示します。安野は、「オランダの冬は雪は少ないが夜が長く、そうとうに寒いそうだ。しかし「冬きたりなば春遠からじ」とはよく言ったものである。待っていれば春は必ずくる。しかも、そのオランダの春のなんとすばらしいことだろう。昨日までの冬が嘘だったかのように、オランダは花で埋まってしまうのだから」と語り、オランダの四季の移り変わりの美しさに心を打たれています。安野はレンブラントやフェルメールの絵画が所蔵されているマウリッツハイス国立美術館や安野が敬愛するM・C・エッシャーの出身地であるレーワルデンなど、オランダの様々な場所を巡り、土地に縁のある歴史や文物、風景に想いを馳せています。安野が描くオランダの美しい街並や自然を御覧下さい。