平成17年度展示スケジュール
年間テーマ「絵とイマジネーション」

冬期展 平成17年12月9日(金)〜平成18年3月8日(水)


休館日:12月29日〜31日
開館時間:通常 09:00〜17:00(最終入館16:45)
入館料:
大人800円(650円)中高生400円(250円)小学生250円(100円)
           ( )内は20名様以上の団体料金
   
 ・第1展示室
  展示ブース1 新作「繪本・歌の旅」 
  展示ブース2 「マッチうりのクリスマス」 
  展示ブース3 「季節の草花(冬)−野の花と小人たち・みちの辺の花−」
 

 ・第2展示室  
  展示ブース1 「きつねのざんげ」
  展示ブース2 「さよならさんかく」



第1展示室
「繪本 歌の旅」(最新作)


 安野光雅の新著「繪本 歌の旅」(2005年11月22日/講談社発行)に収録されている作品原画45点を展示します。
 この「繪本 歌の旅」シリーズは元々、「読書人の雑誌 本」(講談社発行/月刊誌)の2002年7月号から2005年12月号の表紙装画として描かれたものです。
 『シリーズ日本の唱歌』として連載された作品は、「仰げば尊し」や「春の小川」など誰もが口ずさめる歌をはじめ、「カチューシャの唄」「城ヶ島の雨」など各地に縁が深い歌などを多様に取り上げています。安野は自らの思い出の歌を胸に日本各地を訪ね、歌の雰囲気を絵として表現しました。
 唱歌には、作詞者の歌詞に込められた想いとともに、「冬景色」や「紅葉」など私たちに身近な自然について感性豊かな描写がなされています。安野の作品からも日本の山海で四季折々に見られる美しい自然の風景、また自然と共生する人間の息遣いが感じられます。
 安野は「子どものころうたった歌は、そのころの空気といっしょに密封されていて、ちょうど缶の蓋を開けたとこのように、その時代のいろんな時間などといっしょになってもどってくる」(「繪本 歌の旅」あとがきより)と述べています。きっと観る人ひとりひとりが持っている思い出にも反響することでしょう。



「マッチうりのクリスマス」

 世界中で愛されている童話作家H.C.アンデルセン作「マッチ売りの少女」のパロディ版です。
 『ある女の子が魔法使いにもらった不思議な種を植えました。そうするとそうでしょう、マッチがたわわに実る木へと成長したではないですか。マッチを収穫した女の子は、町へマッチを売りに出かけます。』(内容要約)
 「マッチ売りの少女」の前段にはこんなお話があったのかと微笑ましくなるお話です。
 この作品には当初、物語がついていませんでした。
 この絵本の初版は1979年イギリスの出版社ボドリー・ヘッド社でクリスマスギフトとして限定発行されたものです。その後1993年に童話屋が日本国内で発行、絶版となった物を底本に新たに文章を添えて、2004年改訂版として安野光雅美術館が制作しました。



季節の草花(冬)−野の花と小人たち・みちの辺の花−

 わたしたちは、季節の移ろいを路傍の草花や樹木の変容で感じることがあります。そんな身近にある草花を安野は好きだと言います。
 今年度は安野が描いた「野の花と小人たち」「みちの辺の花」シリーズから冬に花を咲かせる草花をご紹介します。寒さ厳しい冬にも、わたしたちの気持ちを和ませる花木はあります。緑が少なくなった自然の中に彩りを添える「冬の花」を紹介します。




第二展示室
「きつねのざんげ」

 嘘をついてしまった狐の心の自責の念や葛藤など心の動きをもの悲しくも美しく描き上げた絵本作品です。原画初公開。




「さよならさんかく」

 『♪さよならさんかく、またきてしかく……♪』、子どもの頃にくちずさんだ人も多いのではないでしょうか。この童謡とも言える「さよならさんかく」は日本各地でその地域の特色にあった変化を持ち歌い継がれてきました。
 本作品は、安野流といえる「さよならさんかく」です。歌の冒頭から始めても、最後から始めても延々と続く詩と、天地をひっくり返しても楽しめる作品の原画をお楽しみ下さい。